死後の公共料金・携帯の解約|名義変更と口座凍結
最終更新:2026-08-02
家族が亡くなったあと、意外に手間がかかり、しかも放置すると課金され続けるのが、電気・ガス・水道・携帯・インターネット・サブスクといった「毎月の契約」の整理です。役所の届出と違い、これらは遺族が各社に個別連絡しなければ止まりません。ここでは供給会社・キャリア・銀行・自治体の一次情報をもとに整理します。
はじめにお読みください。 最大の落とし穴は口座凍結です。銀行に死亡を届け出ると口座が凍結され、公共料金の引き落としが止まります。名義変更や支払方法の切替をしないと、料金の未払い・サービス停止につながります。段取りよく進めましょう。
1. 早わかり表
| 契約 | 連絡先 | 手続き |
|---|---|---|
| 電気・ガス・水道 | 各供給会社/水道局 | 継続なら名義変更、引き払うなら使用中止(解約) |
| 携帯・固定回線 | 各キャリア | 承継または解約(本人確認書類・死亡が分かる書類が必要なことが多い) |
| サブスク・会費 | 各事業者 | 契約を洗い出して個別に解約(自動では止まらない) |
| 口座振替 | 銀行 | 死亡届で口座凍結 → 引き落とし停止。支払方法の見直しが必要 |
2. 電気・ガス・水道
継続して使うか・使わないかで手続きが分かれます。
- 東京ガスは、継続使用しない場合は使用停止(解約)、継続使用する場合は契約者名義変更の手続きが必要と案内しています。ガスの開栓・閉栓には立会いが必要な場合があります。
- 東京都水道局は、債権債務を引き継ぐ場合は名義変更、引き継がない場合は一旦使用中止で精算のうえ改めて使用開始、としています。
- 電気も同様で、契約者が変わる名義変更は電話窓口での受付になる会社があります。
3. 口座凍結で引き落としが止まる
見落とされがちな重要点です。みずほ銀行は、口座名義人の死亡を届け出た時点で「口座は利用できなくなります。引き落としのご継続はできません」と明記しています。
- つまり、公共料金・家賃・カードなどの自動引き落としはすべて止まります。
- 名義変更後は、新しい口座への振替変更や、クレジットカード払い・請求書払いへの切替が必要です。
- 未払いのまま放置するとサービス停止や督促につながるため、契約の一覧を作って優先順位をつけて対応しましょう。
4. 携帯電話・インターネット回線
各キャリアに承継(引き継ぎ)か解約かを申し出ます。必要書類は戸籍謄本・死亡が分かる書類や本人確認書類で、来店を求められることもあります。
- NTTドコモは「承継」と「解約」の2種類を用意。
- au(KDDI)は、死亡が確認できる書類として発行3か月以内の戸籍謄本・抄本等を求めています。
- ソフトバンクの携帯解約は原則ショップ店頭での受付。SoftBank光など固定サービスは承継不可(解約のみ)、電気は滞納があると手続きを受け付けない、などサービスごとに扱いが異なります。
- NTT東日本のフレッツ光の名義変更(承継)には戸籍謄本等または法定相続情報一覧図が必要です。
5. サブスク・会費(自動では止まらない)
動画・音楽・アプリ・各種会費などのサブスクは、事業者が契約者の死亡を自動で把握できないため、解約しない限り課金が続きます。しかもスマホの中にあって遺族が気づきにくいのが問題です。
国民生活センターも、契約の洗い出しと個別解約、ID・パスワードの整理(デジタル終活)を呼びかけています。ID・パスワードが分からず解約に支障が出るケースも指摘されています。
- 通帳・クレジットカードの明細から、毎月・毎年の定額課金を洗い出す。
- スマホのアプリ・メールから契約中サービスを確認する。
- 見つけたものから順に、各事業者の手続きに沿って解約する。
6. 自治体の「おくやみコーナー」の対象範囲
多くの自治体がおくやみコーナーを設け、死亡に伴う市役所手続きをまとめて案内しています(デジタル庁も死亡・相続ワンストップサービスを推進)。ただし注意点があります。
狭山市は、おくやみコーナーで「電気、ガス、銀行など、市役所以外のお手続きはお受けできません」と明記しています。
つまり、おくやみコーナーは行政手続きの案内窓口であって、電気・ガス・携帯・銀行などの民間契約は対象外です。これらは遺族が各社へ個別に連絡する必要があります。
ご注意(免責)
本ページは一般的な解説であり、名義変更・解約の必要書類や連絡方法は、契約プラン・地域会社・自治体によって異なり、改定されることもあります。実際の手続きは、契約先の供給会社・キャリア・金融機関、およびお住まいの自治体の公式案内で最新情報をご確認ください。あわせて死亡届・世帯主変更や預貯金の相続もご覧ください。