iDeCoの死亡一時金|請求できる人と5年の期限
最終更新:2026-07-18
親や配偶者がiDeCo(個人型確定拠出年金)に加入していた場合、亡くなったあとの資産は「死亡一時金」として遺族が受け取ります。通常の証券口座の相続とは手続きが異なり、放置すると5年で相続財産になり、さらに法務局へ供託されてしまいます。iDeCo公式(国民年金基金連合会)・国税庁の一次情報で整理します。
要点: iDeCoは加入者の死亡で死亡一時金として遺族へ(年金ではない)。受取人は事前指定でき、指定がなければ民法とは異なる順位で決まる。死亡日から5年を過ぎると相続財産→さらに放置で法務局に供託。まず運営管理機関へ「加入者等死亡届」を提出します。
iDeCoの死亡一時金 早見表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受け取り方 | 死亡一時金(一括。年金として引き継ぐのではない) |
| 受取人 | 生前に指定可能。指定がなければ確定拠出年金法の順位(民法の相続順位とは異なる) |
| 請求期限 | 死亡日から5年。過ぎると相続財産の扱い→さらに放置で法務局に供託 |
| 手続き | ①運営管理機関へ「加入者等死亡届(K-014)」→②記録関連運営管理機関へ「死亡一時金裁定請求書」 |
| 税金 | 死亡退職金(退職手当金等)としてみなし相続財産。500万円×法定相続人の非課税枠(No.4117)※個別は要確認 |
「死亡一時金」として受け取る(年金ではない)
iDeCoは老後に年金・一時金として受け取る制度ですが、加入者が受給前に亡くなった場合は、遺族が一時金で受け取ります。
「ご遺族の方が死亡一時金を受給することができます」(iDeCo公式)
年金形式で遺族が引き継ぐのではなく、一括の死亡一時金として支払われるのがポイントです。
受け取れる遺族と順位——民法とは違う
死亡一時金の受取人は、通常の相続の順位(民法)とは別のルールで決まります。
「受取順位は、民法の定める相続の順位とは異なります」(iDeCo公式)
さらに、加入者は生前に受取人を決めておくことができます。
「死亡一時金の受取人として指定することができます」(iDeCo公式)
受取人を指定していればその人が受け取り、指定がなければ確定拠出年金法の定める順位(配偶者や生計を同じくしていた親族などの区分)で受取人が決まります。誰が該当するかは、加入していた運営管理機関に確認するのが確実です。
5年の期限に注意
iDeCoの死亡一時金でもっとも見落とされやすいのが期限です。
「死亡日から5年を経過しても請求がない場合」(iDeCo公式)
は相続財産の扱いとなり、
「請求がない場合は、法務局に供託されます」(iDeCo公式)
つまり、5年放置すると相続財産として扱われ、さらに放置すると法務局へ供託されて、受け取りがぐっと面倒になります。故人がiDeCoに加入していた可能性があるなら、早めに金融機関を確認しましょう。
手続きの流れ
- 加入していた運営管理機関(金融機関)へ、「加入者等死亡届(K-014)」を死亡診断書等とともに提出します。
- 年金資産を記録している記録関連運営管理機関(RK)へ、「死亡一時金裁定請求書」を提出します。
- 必要書類(死亡を証する書類・受取人の本人確認書類など)は機関により異なるため、案内に従って準備します。
税金の扱い
死亡一時金は、死亡退職金(退職手当金等)の一種として相続税の対象になります。死亡退職金等には非課税枠があります。
「500万円×法定相続人の数=非課税限度額」(国税庁 No.4117)
ただし、受取の時期などで具体的な扱いが変わり得ます。正確な課税関係は、ご自身のケースについて税務署や税理士にご確認ください。 非課税枠の考え方は死亡退職金・弔慰金と相続税、遺産全体の相続税は相続税の基礎控除もあわせてご覧ください。