固定資産税と相続|1月1日の所有者・相続人代表者指定届
最終更新:2026-07-13
故人が家や土地を持っていた場合、避けて通れないのが固定資産税です。ポイントは、この税が「1月1日時点の所有者」にかかる仕組みだということ。年の途中で亡くなっても、その年度分は消えません。総務省・法務省・自治体の一次情報で整理します。
要点: 固定資産税は1月1日(賦課期日)時点の登記簿上の所有者に課税(台帳課税主義)。年途中の死亡でもその年度分は相続人が承継。相続登記までは市区町村へ現所有者(相続人代表者)を申告します。
「1月1日の所有者」に課税される
「7.賦課期日 当該年度の初日の属する年の1月1日」(総務省)
そして、誰に課税するかは登記簿を基準にします。
「上記所有者が死亡している場合、現に所有している者…所有権の移転登記がなされていない限り、固定資産税は所有者として登記されている者(旧所有者)に課税される。(台帳課税主義)」(総務省)
このため、年の途中で所有者が亡くなっても、その年度分の納税義務は消えず、相続人が承継して納めることになります。
相続登記までは「現所有者申告」
登記簿上の所有者が亡くなり相続登記が済むまでの間、市区町村は現所有者(相続人)に申告を求められます(令和2年度改正で法定化)。
「令和2年度税制改正において、登記簿上の所有者が死亡し、相続登記がされるまでの間における現所有者(相続人等)に対し、市町村の条例で定めるところにより、氏名・住所等必要な事項を申告させることができることとされました。」(総務省)
様式名は自治体で異なります。日光市は「相続人代表者指定届兼固定資産現所有者申告書」で、
「現所有者であることを知った日の翌日から3ヶ月を経過した日までに」提出/「正当な理由なく…提出がない場合、10万円以下の過料を科されることがあります」(日光市)
東京都23区は「現所有者申告書」の名称で、3か月以内に相続登記ができない場合に都税事務所へ提出、と案内しています。まずは対象の市区町村の案内を確認してください。
相続登記(2024年義務化)との関係
相続登記が済めば、以後の年度は新所有者に課税されます。相続登記は2024年4月から義務化され、取得を知った日から3年以内が原則です。現所有者申告(税)と相続登記(法務局)は別の手続きなので、両方必要になる点に注意します。
相続放棄したのに納税通知が届いたら
「相続放棄されたという事実は自治体では把握できないため、相続放棄された方から町に申出がない場合、相続放棄をしたはずの相続人に対し納税通知書が発布されてしまいます」(芳賀町)
対処は明確です。
「申述先の家庭裁判所から発行されている『相続放棄申述受理通知書』の写しを速やかに資産税係に提出してください」(芳賀町)
相続放棄をした場合は、この写しを税務窓口へ提出しておきましょう。
本ページは制度の一般的な解説です。現所有者申告の名称・様式・期限・過料の有無、還付の扱いは自治体により異なります。実際の手続きの前に、不動産の所在する市区町村(東京都23区は都税事務所)の最新の案内をご確認ください。