死亡保険金の請求手続き|流れ・時効・税金の扱い
最終更新:2026-07-12
生命保険の死亡保険金は、申請(請求)しなければ受け取れません。故人が加入していた保険があれば、受取人が保険会社に連絡して請求します。ここでは生命保険協会・国税庁の一次情報にもとづき、請求の流れ・時効・税金の扱いを整理します。
どんな保険に入っていたか分からないときは。 生命保険協会には、亡くなった方の生命保険契約の有無を調べる「生命保険契約照会制度」があります。まず契約の有無を確認したい場合に利用できます(本ページは請求手続きの一般的な解説です)。
1. 請求の流れと、請求できる人
死亡保険金は、保険証券に記載された受取人が請求します。おおまかな流れは次のとおりです。
- 保険会社に連絡する(保険事故の連絡・受付)。
- 保険会社から案内された請求書類を提出する。
- 保険会社の審査を経て、保険金が支払われる。
「保険金等の支払義務は、保険約款に規定する保険事故の発生によって具体化するものであり…通常、保険契約者または保険金受取人等からの通知によって保険会社が知りうるものである。」(生命保険協会ガイドライン)
支払時期は約款で定められていますが、生命保険協会は「支払時期にかかわらず、可能な限り迅速にお支払いすべき」とし、約款の支払時期を過ぎた場合は法令に定める遅延利息を支払うとしています。受取人が意思能力等の問題で自ら請求できない場合は、代理人等が受け取れるよう手続きを整備することも求められています。
2. 時効:請求権は原則3年(保険法95条)
「保険給付を請求する権利、保険料の返還を請求する権利…は、三年間行わないときは、時効によって消滅する。」(保険法 第95条)
請求権は原則として3年で時効消滅するとされています。ただし時効を過ぎても保険会社の判断で支払われる場合があるとも言われ、断定はできません。いずれにせよ、心当たりがあれば早めに請求するのが安心です。
3. 税金の扱い:契約の形で3種類に分かれる
死亡保険金にかかる税は、契約者(保険料を負担した人)・被保険者・受取人の関係で決まります(国税庁)。
| 保険料を負担した人 | 被保険者 | 受取人 | かかる税 |
|---|---|---|---|
| 被相続人(亡くなった方) | 被相続人 | 相続人など | 相続税 |
| 受取人本人 | 被相続人 | 受取人本人 | 所得税(一時所得など) |
| 上記以外(三者が別) | 被相続人 | 別の人 | 贈与税 |
相続税の非課税枠(相続人が受け取る場合)
「その保険料の全部または一部を被相続人が負担していたものは、相続等により取得したとみなされて、相続税の課税対象となります。」(国税庁 No.4114)
相続人が受け取る死亡保険金には、次の非課税限度額があります。
「500万円 × 法定相続人の数 = 非課税限度額」(国税庁 No.4114)
ただし、相続人以外の人が受け取った死亡保険金には、この非課税の適用はありません(国税庁 No.4114)。相続税全体の考え方は「相続税の基礎」もあわせてご覧ください。
4. 実務で気をつけたいこと
- 必要書類は保険会社・保険種類で異なります。 まず連絡して案内に従うのが確実です。
- 死亡診断書は死亡後の各種手続きの起点になります。再発行の負担を避けるため、必要枚数を早めに把握しておくとよいでしょう。
- 税がかかる場合は申告が必要になることがあります。判断に迷う場合は税務署や税理士にご確認ください。
ご確認のお願い。 具体的な請求書類・支払日数・税額の計算は、契約している保険会社や個別の事情によって異なります。本ページは制度の一般的な解説です。実際の請求・申告の前に、保険会社や税務署・専門家にご確認ください。