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介護保険の死亡後の手続き|資格喪失・保険料の精算

最終更新:2026-09-05

この記事の要点

  • 死亡で介護保険資格を喪失(死亡日の翌日)。
  • 被保険者証等を返却。
  • 40〜64歳(第2号)は要介護認定を受けていた方等にしか証が交付されておらず、手続き自体が不要なことが多い。
  • 保険料は前月分までで月割り再計算し還付・追徴。
  • 高額介護サービス費の未支給分は相続人代表が申請。
  • 資格喪失届の要否は自治体差あり。

介護保険(65歳以上の第1号被保険者、または40〜64歳で要介護・要支援認定を受けていた第2号被保険者)に加入していた方が亡くなると、遺族は死亡届とは別に、介護保険に関するいくつかの手続きが必要になることがあります。ここでは厚生労働省・自治体の一次情報にもとづいて整理します。

自治体差が大きい分野です。 資格喪失届の要否・証の返却先・還付の様式は市区町村ごとに異なります。本ページは複数自治体の例をもとにした一般的な解説です。実際の手続きは、亡くなった方が住んでいた市区町村の介護保険課にご確認ください。

手続きの早見表

項目内容
対象になる人65歳以上(第1号)は全員。40〜64歳(第2号)は要介護・要支援認定を受けていた方等に限られる(横浜市)
資格喪失日死亡日の翌日(高知市の例)
被保険者証の返却窓口または郵送。資格喪失届が不要な自治体もある(練馬区の例)
保険料の精算死亡月の前月分までを月割りで再計算。納めすぎは還付・不足は相続人が納付
高額介護サービス費上限超過分は相続人(代表者)が申請して受け取る
窓口亡くなった方の住所地の市区町村 介護保険課

1. 資格の喪失と被保険者証の返却

介護保険の資格は死亡により失われます。

「65歳以上の方(第1号被保険者)がお亡くなりになられた場合,介護保険の被保険者資格の喪失日は,死亡日の翌日となります。」(高知市)

多くの自治体では、介護保険被保険者証(交付されていれば負担割合証・負担限度額認定証も)を窓口または郵送で返却します(世田谷区の例では返却期限は「なし」)。一方で、資格喪失届そのものを不要とする自治体もあります。

「介護保険の資格に関する届出は、通常は提出不要です(例:転入や65歳到達による資格取得届、死亡による資格喪失届、転居による資格異動届などは提出不要です)。」(練馬区)

このように、死亡届の処理で資格喪失を扱う自治体もあるため、まず住所地の案内を確認するのが確実です。

40〜64歳(第2号被保険者)で亡くなったときは、返すものが無いことが多い

ここは見落とされがちですが、そもそも被保険者証が交付されていないケースが大半です。

「介護保険被保険者証が交付されているのは、65歳以上の第1号被保険者全員と、40歳から64歳までの第2号被保険者のうち、要介護認定又は要支援認定を受けている方及び被保険者証の交付を希望された方です。」(横浜市)

つまり40〜64歳の方は、要介護(要支援)認定を受けていたか、自分で交付を申請していない限り、手元に証がありません。証が無ければ返すものも無く、「返し忘れた」と心配する必要もありません。

札幌市南区も、介護保険の資格喪失届が必要な場合を「65歳以上または40歳以上で要介護認定を受けていた場合」と限定して案内しています。

迷ったときの整理。①65歳以上だった → 証があるはずなので住所地の介護保険課へ。②40〜64歳で要介護・要支援認定を受けていた → 証があるので同上。③40〜64歳で認定を受けていなかった → 介護保険としての手続きは基本的に不要(保険料は医療保険料と一体で徴収されているため、精算も医療保険側で行われます)。

誰が届け出て、何を持っていくか

自治体の案内は「誰が」を明示していないことが多く、実務上は同居のご家族や相続人代表の方が窓口・郵送で手続きしています。ただし保険料の還付が出ると受取口座の指定が必要になるため、持ち物が変わります。

「介護保険被保険者証、代表相続人の預金通帳」(札幌市南区・介護保険の資格喪失届の持ち物)

返却だけなら誰が持参しても受け取ってもらえることが多い一方、還付までまとめて済ませたいなら、先に相続人の代表を決めて、その方の通帳を持っていくのが確実です。届出人の要件・委任状の要否は市区町村で異なるため、事前に確認してください。

2. 介護保険料の精算(還付・追徴)

介護保険料は、資格喪失にあわせて月割りで再計算されます。

「資格喪失日を含む月の前月分までご納付いただきます。」(世田谷区)

資格喪失日は死亡日の翌日なので、月の途中で亡くなった場合は死亡月の前月分まで、月末に亡くなった場合は資格喪失日が翌月1日になるため死亡月分までが納付対象になります。

「月割りで再計算し変更通知書を送付します。」(足立区)

再計算の結果、納めすぎがあれば還付(相続人が受け取る際に申請・念書を求める自治体あり)、不足があれば相続人が納付します。年金天引き分の還付は、届出から2〜3か月後に手続き書類が届く場合があります。

3. 高額介護サービス費の未支給分の請求

亡くなる直前などに、月の介護サービス自己負担が上限を超えていた場合、その分が受け取れることがあります。

「お亡くなりになられた被保険者の1カ月の介護サービス費の自己負担額が世帯の基準上限額を超えた場合,超えた額を高額介護サービス費として相続人の代表者へ払い戻しされます。」(高知市)

これは申請が必要で、請求できるのは原則として法定相続人です。心当たりがあれば、住所地の介護保険課に確認してください。

4. 手続きの流れ(一般例)

  1. 死亡届を提出する(7日以内)。
  2. 住所地の介護保険課へ、被保険者証等を返却する(自治体により資格喪失届が必要/不要)。
  3. 後日届く保険料の変更(還付・追徴)通知に対応する。
  4. 高額介護サービス費の未支給分があれば、相続人代表が申請する。

ご確認のお願い。 資格喪失届の要否・返却期限・還付や高額介護サービス費の申請様式・時効は自治体で異なります。高額介護サービス費・保険料還付には請求期限(時効)がある場合があります。実際の手続き前に、住所地の市区町村(介護保険課)の公式案内をご確認ください。

よくある質問

介護保険の被保険者が亡くなったら、必ず資格喪失届を出しますか?

自治体によって異なります。証の返却や届出を案内する自治体がある一方、練馬区や大阪市のように「死亡届の提出により資格が自動的に喪失するため、別途の資格喪失届は不要」としている自治体もあります。亡くなった方が住んでいた市区町村の介護保険課にご確認ください。

40〜64歳で亡くなった場合も、介護保険の手続きは必要ですか?

手続き自体が不要なことが多いです。介護保険被保険者証が交付されているのは、横浜市の案内では「65歳以上の第1号被保険者全員と、40歳から64歳までの第2号被保険者のうち、要介護認定又は要支援認定を受けている方及び被保険者証の交付を希望された方」です。つまり40〜64歳の方は、要介護(要支援)認定を受けていたか、ご自身で交付を申請していない限り、そもそも被保険者証が手元にありません。札幌市南区も介護保険の資格喪失届が必要なのは「65歳以上または40歳以上で要介護認定を受けていた場合」としています。証が手元にないなら返すものはなく、返し忘れを心配する必要もありません。

介護保険証の返却は、家族なら誰でもできますか?

自治体の案内は「誰が」を明示していないことが多く、実務上は同居のご家族や相続人代表の方が窓口・郵送で返却しています。ただし保険料の還付が発生すると受取口座の指定が必要になるため、札幌市南区は持ち物として「介護保険被保険者証、代表相続人の預金通帳」を挙げています。つまり返却だけなら誰が持参しても受け取ってもらえることが多い一方、還付までまとめて済ませたいなら相続人の代表を決め、その方の通帳を持っていくのが確実です。届出人の要件・委任状の要否は市区町村で異なるため、事前にご確認ください。

被保険者証はいつまでに返却しますか?

世田谷区の案内では返却自体に明確な期限はありません(「なし」)。ただし自治体により運用が異なるため、返却先・期限は住所地の市区町村でご確認ください。介護保険被保険者証のほか、交付されている場合は負担割合証・負担限度額認定証も返却対象です。

納めすぎた介護保険料は戻りますか?

介護保険料は資格喪失日を含む月の前月分までで月割り再計算され、納めすぎがあれば自治体から還付通知書が送付されます(世田谷区・足立区で確認)。ただし相続人が受け取るには申請や念書の提出を求める自治体もあります。逆に不足があれば相続人が納付します。

高額介護サービス費の未支給分はどうすれば受け取れますか?

亡くなった方の1か月の介護サービス自己負担額が世帯の基準上限額を超えていた場合、超過分は高額介護サービス費として相続人の代表者へ払い戻されます(高知市)。ただし申請が必要で、請求できるのは原則として法定相続人です。詳しくは住所地の介護保険課へご確認ください。

出典

ご確認のお願い:制度は改定されることがあり、金額・要件・期限は自治体や個別の事情により異なります。掲載内容は出典時点のものです。実際のお手続きの前に、必ず各窓口の最新情報をご確認ください。