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免許証・パスポート・マイナンバーカードの死亡後の返納

最終更新:2026-07-13

家族が亡くなったあと、故人名義の運転免許証・パスポート・マイナンバーカードをどうすればよいのか——「返さないといけないのか」「放っておいてよいのか」で迷いやすいところです。結論から言うと、3つで扱いが違います。ここでは警視庁・旅券法・外務省・自治体の一次情報にもとづいて整理します。

要点: 運転免許証とマイナンバーカードは返納の法的義務はなく任意(マイナンバーカードは死亡届で自動的に失効します)。パスポートだけは旅券法で返納義務が定められていますが、消印を受けて手元に残すこともできます。

早わかり(3つの違い)

証明書返納は義務?窓口ポイント
運転免許証任意(義務なし)警察署・運転免許センター等東京都の場合、手数料無料。放置しても罰則はないが、悪用防止に返納も可
パスポート義務(旅券法)都道府県の申請窓口/在外公館死亡で自動失効。消印を受けて手元に残せる
マイナンバーカード任意(義務なし)市区町村(返納する場合)死亡届の提出で自動失効。相続に備え当面は保管を

運転免許証

亡くなった方の運転免許証について、警視庁は次のように案内しています。

「亡くなられた方の運転免許証については、ご家族の方に返納していただく義務はありません。」(警視庁)

つまり返納は義務ではありません。ただし、更新通知の送付を止めたい、悪用が心配、といった理由で返納したい場合は手続きができます。東京都では、返納に必要なものとして次が案内されています。

「・亡くなられた方の運転免許証/・亡くなられたことを証明する書類(死亡診断書の写し、住民票の除票などの書類)/・申請に来られる方の本人確認書類(運転免許証など)」(警視庁)

手数料は無料です。窓口の名称・受付時間・必要書類の細部は都道府県警察によって異なることがあるため、お住まいの地域の警察の案内もあわせてご確認ください。

パスポート(旅券)

パスポートは3つの中で唯一、法律上の返納義務があります。まず、名義人の死亡により当然に失効します。

「旅券は、次の各号のいずれかに該当する場合には、その効力を失う。一 旅券の名義人が死亡し、又は日本の国籍を失つたとき。」(旅券法第18条)

そして、失効した旅券は返納しなければならないと定められています。

「…その効力を失つたとき…国内においては、一般旅券にあつてはその名義人が都道府県知事又は外務大臣に対し…遅滞なくその旅券を返納しなければならない。」(旅券法第19条第5項)

実務では、外務省の案内により、戸籍謄本など死亡の事実がわかる書類とともに、国内は最寄りの都道府県の申請窓口、国外は在外公館に届け出て失効手続きを行います。

記念に手元へ残したいとき

「思い出として残したい」という場合にも道があります。

「返納すべき旅券…の名義人がこれを保有することを希望するときは、返納を受けた都道府県知事、外務大臣又は領事官は…その旅券に消印をしてこれを当該旅券の名義人に還付することができる。」(旅券法第19条第6項)

つまり、失効手続きをしたうえで消印(穴あけ等)を受けて手元に残すことが認められています。

マイナンバーカード

マイナンバーカードは、死亡届の提出によって自動的に失効します。特別な失効手続きは要りません。

「亡くなった方のマイナンバーカードは死亡届が提出され住民票が消除されると自動的に廃止となり、使用できなくなりますので、手続は不要です。」(松山市)

「死亡届が提出されますと、自動的にマイナンバーカードは失効します。」(京都市)

返納の義務についても、

「法令上、返納する必要はありません。」(松山市)

とされています。ただし、相続などの手続きで故人のマイナンバーが必要になることがあるため、しばらく保管しておくのが安心です。

「相続等の手続で亡くなられた方のマイナンバーが必要になることがあるため、しばらくの間は保管することをお勧めします。不要になったらICチップ部分にはさみを入れて破棄しても構いません。」(松山市)

マイナ保険証としての利用も止まります

マイナンバーカードを健康保険証として使っていた場合、失効にともない利用もできなくなります。

「亡くなった方の死亡届が自治体で受理されると、マイナンバーカードが自動的に失効となりますので、マイナンバーカードの健康保険証としての利用もできなくなります。ご遺族の方等は、お勤め先または市区町村の医療保険担当窓口を通じて、死亡による資格喪失の手続きを行ってください。」(マイナポータルFAQ/デジタル庁)

健康保険・後期高齢者医療・介護保険などの資格喪失の手続きは別途必要です。あわせて死亡後の手続き(期限順)介護保険の死亡後手続きもご確認ください。


本ページは制度の一般的な解説です。返納が義務か任意か、窓口や必要書類の運用は、都道府県警察・市区町村・在外公館によって案内が異なる場合があります。実際の手続きの前に、管轄の窓口の最新の案内をご確認ください。

よくある質問

家族が亡くなった場合、運転免許証は必ず返納しなければなりませんか?

警視庁の案内では「亡くなられた方の運転免許証については、ご家族の方に返納していただく義務はありません」とされています。更新通知の送付を止めたい場合などは、警察署や運転免許センター・試験場で返納手続きができます(東京都の場合、手数料は無料)。窓口や必要書類の細部は都道府県警察により異なることがあるため、お住まいの警察の案内もご確認ください。

パスポートは名義人が死亡したら自動的に無効になりますか?

旅券法第18条により、名義人が死亡した時点で旅券は当然に効力を失います。ただし同法第19条で、効力を失った旅券は国内では都道府県知事または外務大臣に「遅滞なく返納しなければならない」と定められており、これは法律上の返納義務です。実務では戸籍謄本など死亡の事実がわかる書類とともに、国内は最寄りの都道府県の申請窓口、国外は在外公館に届け出ます。

亡くなった人のパスポートは記念に手元に残せませんか?

残せます。旅券法第19条第6項により、名義人(実務上は遺族等)が保有を希望するときは、返納を受けた窓口が旅券に消印をしたうえで還付することができます。つまり、失効手続きをしたうえで、穴を開ける等の消印処理をして手元に残す扱いが認められています。

マイナンバーカードは返納しないといけませんか?

松山市など複数の市区町村の案内では「法令上、返納する必要はありません」とされています。死亡届が提出され住民票が消除されると自動的に失効するため、返納しなくても使用できなくなります。ただし相続などで故人のマイナンバーが必要になることがあるため、しばらく保管し、不要になったらICチップ部分にはさみを入れて破棄する、といった案内がされています。

結局、3つとも返納は義務ですか、それとも任意ですか?

公式に確認できた範囲では、運転免許証とマイナンバーカードは返納の法的義務はなく任意です(マイナは死亡届で自動失効)。一方パスポートは、旅券法上「効力を失った旅券を遅滞なく返納しなければならない」と明記された法律上の義務です。ただし消印を受けての還付(手元保管)という代替手段が同法で認められています。

出典

ご確認のお願い:制度は改定されることがあり、金額・要件・期限は自治体や個別の事情により異なります。掲載内容は出典時点のものです。実際のお手続きの前に、必ず各窓口の最新情報をご確認ください。