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未支給年金の請求ガイド|誰が・いくら・いつまでに

最終更新:2026-07-12

年金を受け取っていた家族が亡くなると、亡くなった月分までの年金でまだ振り込まれていないものが残ります。これを遺族が受け取れるのが「未支給年金」です。金額の大小にかかわらず手続きをしないと支給されず、しかも遺族年金とは別の請求が必要です。ここでは日本年金機構・国税庁の情報をもとに、誰が・いくら・いつまでに・どうやって請求するかを整理します。

はじめにお読みください。 未支給年金は「亡くなった方が受けるはずだった未払い分」を精算する制度で、遺族の生活保障である遺族年金とは別ものです。多くの場合、両方をそれぞれ請求します。請求できる遺族の範囲や必要書類は個別の事情(同居/別居、事実婚など)で変わるため、実際の手続き前に年金事務所でご確認ください。

1. 未支給年金とは(早わかり表)

年金は「後払い」で、亡くなった月分まで受け取る権利があります。そのため、最後の振り込みが間に合わなかった分などが必ずと言ってよいほど残ります。

項目内容
何がもらえるまだ受け取っていない年金、または亡くなった日より後に振り込まれた年金のうち亡くなった月分までの未払い分
誰がもらえる亡くなった当時、生計を同じくしていた遺族(下の順位のいちばん高い方)
請求先年金事務所/街角の年金相談センター(郵送・電子申請も可)
時効5年(古い支払期分から順に時効消滅しうる)
税金相続税は対象外。受け取った遺族の一時所得(所得税。50万円の特別控除あり)

日本年金機構は「まだ受け取っていない年金や亡くなった日より後に振り込みされた年金のうち、亡くなった月分までの年金については、未支給年金として、その方と生計を同じくしていた遺族が受け取ることができます」と説明しています。

2. 請求できる遺族の順位

未支給年金を請求できるのは、亡くなった当時その方と生計を同じくしていた遺族です。次の順位で、いちばん順位の高い方が自分の名前で請求します。

  1. 配偶者
  2. 父母
  3. 祖父母
  4. 兄弟姉妹
  5. 上記以外の3親等内の親族

相続の考え方とは別です。 先順位の方がいると後順位の方は受け取れません。また「生計を同じくしていた」ことが条件で、単に法定相続人であるだけでは請求できません。別居でも仕送りなどで生計同一と認められる場合がありますが、その際は「生計同一関係に関する申立書」など追加書類が必要です。

3. 手続きと必要書類

年金を受けていた方が亡くなったときは、死亡の届出未支給年金の請求を同じ用紙で行えます。

  • 提出書類:「年金受給権者死亡届(報告書)兼 未支給年金・未支払給付金請求書」
  • 提出先:年金事務所/街角の年金相談センター(郵送・電子申請も可)

なお、日本年金機構にマイナンバーが収録されている方が亡くなったときは、死亡届(報告書)の部分は原則提出不要です(未支給年金がある場合の請求書の提出は別途必要)。

主な必要書類の例:

  • 亡くなった方の年金証書
  • 請求者のマイナンバー確認書類
  • 続柄が確認できる戸籍謄(抄)本または法定相続情報一覧図の写し
  • 生計を同じくしていたことを確認できる書類(同一世帯なら住民票の除票・世帯全員の住民票の写し。別住所ならさらに「生計同一関係に関する申立書」)
  • 請求者の受取口座の通帳等の写し

(事実婚の配偶者など、ケースにより追加書類が必要です。)

4. 時効は5年 ― 遺族年金といっしょに早めに

年金を受ける権利は、権利が発生してから5年を経過すると時効により消滅します。未支給年金も同じく5年が目安で、放置すると古い支払期分から順に受け取れなくなるおそれがあります。死亡の届出・遺族年金の請求とあわせて、気づいた時点で早めに手続きしてください。

遺族年金との関係。 未支給年金(一回限りの精算)と遺族年金(継続的な生活保障)は別制度で、請求書も別です。「遺族年金を出したから未支給年金も自動でもらえる」わけではありません。詳しくは遺族年金の基礎ガイドもあわせてご覧ください。

5. 税金の扱い ― 相続税ではなく一時所得

未支給年金は、遺族が自分の固有の権利として受け取るものです。そのため相続財産には含まれず、相続税の対象にはなりません(最高裁判決でも相続性は否定されています)。

一方で、受け取った遺族にとっては一時所得(所得税)になります。一時所得には50万円の特別控除があるため、他の一時所得と合わせても控除の範囲内なら課税されないことが多いですが、金額が大きい場合や他に一時所得がある場合は個別に確認してください。

相続放棄をした方でも、未支給年金は相続財産ではないため、要件を満たせば受け取れます。相続税ではなく所得税(一時所得)という点を見落としやすいので注意しましょう。

ご注意(免責)

本ページは未支給年金の一般的な解説であり、個別の受給可否・金額を保証するものではありません。必要書類や生計同一の判断は、同居・別居、事実婚、法定相続情報の有無などの事情によって変わります。税金の取り扱いも他の所得との関係で変わることがあります。実際のお手続き・ご相談は、お近くの年金事務所・街角の年金相談センターへ。ねんきんダイヤル:0570-05-1165(IP電話等は03-6700-1165)。税務は所轄の税務署・税理士にご確認ください。

よくある質問

未支給年金は誰が請求できますか?

亡くなった当時、その方と生計を同じくしていた遺族です。順位は①配偶者②子③父母④孫⑤祖父母⑥兄弟姉妹⑦その他の3親等内の親族で、いちばん順位の高い方が自分の名前で請求します。先順位の方がいると後順位の方は受け取れません。

いつまでに請求すればよいですか?

時効は5年です。古い支払期の分から順に時効で消えていくおそれがあるため、死亡の届出や遺族年金の請求とあわせて、なるべく早く手続きしてください。

どこに、何を提出しますか?

年金事務所または街角の年金相談センターに「年金受給権者死亡届(報告書)兼 未支給年金・未支払給付金請求書」を提出します(郵送・電子申請も可)。亡くなった方の年金証書、続柄がわかる戸籍謄本等、生計を同じくしていたことがわかる書類、請求者の受取口座の通帳の写しなどを添えます。

未支給年金に相続税はかかりますか?

かかりません。遺族が自分の固有の権利として受け取るもので、相続財産には含まれず相続税の対象外です。ただし受け取った遺族の「一時所得」(所得税)になります。一時所得には50万円の特別控除があり、その範囲内なら課税されないことが多いです。

遺族年金とは何が違いますか?

未支給年金は「亡くなった月分まで」の未払い年金を精算する一回限りの給付、遺族年金は遺された家族の生活保障として継続的に支給される年金で、別の制度です。多くの場合、両方をそれぞれ請求する必要があります。

相続放棄をしても未支給年金は受け取れますか?

受け取れます。未支給年金は相続財産ではなく遺族固有の権利のため、相続放棄をした方でも、生計同一などの要件を満たせば請求できます。

出典

ご確認のお願い:制度は改定されることがあり、金額・要件・期限は自治体や個別の事情により異なります。掲載内容は出典時点のものです。実際のお手続きの前に、必ず各窓口の最新情報をご確認ください。